中国で連日のように放送されている日中戦争をテーマにしたドラマのなかには、中国人ネットユーザーたちから「抗日神劇」と呼ばれる種類のドラマがある。「抗日神劇」は旧日本軍を矮小化すると同時に、共産党軍の「八路軍」をとてつもなく強力な軍隊として描いており、中国兵が超人的な能力で日本兵を倒す描写も特徴の1つとなっている。

 この種のあり得ないドラマはもはやコメディのようなものだが、意外なことに「抗日神劇に激怒する中国人」もいるようだ。中国メディアの百家号は13日付で、中国の老兵たちの抗日神劇に対する怒りについて紹介する記事を掲載した。

 記事は、当時の日中戦争で旧日本軍と実際に戦ったという中国人老兵のコメントを紹介。この老兵は抗日神劇についてどう思うかという質問に対し、怒りを示しながら「中国兵1人が日本兵10人に匹敵するといった抗日神劇での描写は全くの嘘」であり、「日本兵1人を倒すには中国兵4人の犠牲が必要だったほどだ」とコメント。

 続けて、この老兵は「毎回の戦闘は本当に命がけだった」と説明し、抗日神劇が描く「楽勝」という描写は当時命がけで戦った兵士たちを侮辱するものであり、老兵たちを極めて不快な気持ちにさせるとの見方を示した。

 また別の老兵も、「何の苦労もなく敵を倒す」という抗日神劇を受け入れることは決してできないと述べていることを紹介し、荒唐無稽な描写が含まれる「抗日神劇」は中国の老兵の間で非常に評判が悪かったことを伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)