中国メディア・上観新聞は13日、中国のマラソン界が日本に追いつく可能性について考察する記事を掲載した。

 記事は、中国の陸上界にとって最大のライバルは日本であり、特に東京五輪の開催を控えて中国メディアによる日中両国の比較が飽きることなく繰り返されていると紹介。その中でマラソン競技はこれまで比較の対象になってこなかったが、近ごろ中国国内で有力選手が出てきたことで「中国のマラソンはいつ日本に追いつくか」という話題が頻繁に取りざたされるようになったと伝えた。

 また、今年世界を席巻した新型コロナウイルスが中国のマラソン界には「追い風」となったとし、中国では今年下半期にマラソンイベントが全面的に再開されたのに対して、感染拡大の続く日本ではなおも停滞状態となっており、中国の選手たちが充実した練習を積んでいるのに対し、日本のランナーたちは難しい調整を強いられているとの見方を示した。しかし一方で、たとえ「追い風」が吹いたとしても来年開催される予定の東京五輪のマラソン競技で中国が日本を逆転するような可能性は低いと指摘している。

 記事はその上で、日本のマラソン界が安定した実力を持ち続けている大きな要因として「アマチュアとプロという両輪の有機的な作用」を挙げ、日本で優れたランナーが続々出てくる背景には、すでに半世紀近い市民の「マラソン・ジョギング熱」があると指摘した。そして、中国でもここ数年アスリートと市民ランナーの両方の発展に着手しており、その成果として今年の上海マラソンで国や地方の強化体制に属さない市民クラブのランナーが男女でそれぞれ優勝を果たしたことを挙げた。

 また、中国陸上協会が2017年に東京五輪に男女1人ずつアマチュアランナーを参加させるという画期的なプロジェクトを立ち上げたことも紹介。アマチュア選手に多くの舞台や機会を与えると同時に、専門のアスリートに刺激を与えるという好循環を作るべく取り組んでいることを伝えた。一方で、業界関係者からは「中国マラソン界が質的な変化を遂げたいのならば、プロクラブ制度を作って優れた指導者を招き入れることが必須だ」との指摘も出ていると伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)