中国が受注したインドネシアの首都ジャカルタと西ジャワ州バンドンを結ぶ高速鉄道。中国メディアの報道によると、11月28日には1本50メートルの高速鉄道用レールを積んだ船がインドネシアへと出航したという。中国は高速鉄道の輸出に力を入れているが、中国メディアの騰訊網はこのほど、高速鉄道を輸出することのリスクについて指摘する記事を掲載した。

 記事は、この先の高速鉄道のニーズについて、2040年までに世界中で1万5000キロから3万キロの建設ニーズが見込まれると紹介。中国にとって大きなチャンスであるものの、その背後にはリスクも存在しており、たとえば「中国や日本など既存プレーヤー以外の新規参入者や、それによる競争激化、技術的障害、そして地政学的リスク」などの問題があるとの専門家の見方を伝えた。

 また、別の専門家の意見として、高速鉄道が比較的「ぜいたく」なインフラであると指摘し、「建設に巨額の資金が必要であるうえにコスト回収には長い時間がかかり、現地における政変や景気動向などの複雑なリスク」が存在すると指摘した。

 それで、中国は高速鉄道の輸出に当たって「投資環境を全面的に理解する必要がある。現地の経済状況、社会環境、政策や法規、業界基準などをよく知るべきだ」との専門家の意見を紹介。国際的なルール作りに積極的に参加し、国際競争力を高め、「中国規格」を作り、その規格をデファクトスタンダード化することに努力すべきだと提言した。

 インドネシア高速鉄道を巡っては、なかなか完成しないことに業を煮やしたインドネシア政府が、日本に協力を要請したとの報道もあり、中国による建設は順調とは言い難い状況だ。こうしたリスクを指摘する専門家が出ているということは、今後は中国も輸出に慎重になるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)