中国のポータルサイト・百度に8日、「日本の東京ではどうして、中国のような激しい渋滞が起きないのか」とする記事が掲載された。

 記事は、東京が世界を代表する都市の一つであり、人の数も車の数も非常に多い上、土地の面積が非常に限られているにもかかわらず、激しい渋滞が日常的に発生するといった情報をほとんど見聞きしたことがないと紹介。その理由について、「確かに考えるに値する」とした。

 そしてまず、東京の都心部では多くの人が外出する際に自家用車ではなく地下鉄を利用することを選ぶと説明。東京はアジアで最も早く地下鉄が開通した都市であり、今や東京の地下には非常に発達した交通ネットワークが張り巡らされており、東京の地下鉄の総延長はすでに2000キロメートルを超えているため、利便性が非常に高いとした。

 また、日本ではタクシーの運賃が中国とは比べ物にならないほど高く、多くの人がより廉価な公共交通機関である地下鉄や電車を利用する傾向にあることも、東京の渋滞の緩和、予防に一役買っているのだと伝えている。

 さらに、狭い土地でできるだけたくさんの自動車を停められるよう、様々な形態の駐車場が作られ、空間が最大限利用されていると紹介。二段構造のガレージや、タワー型、メリーゴーラウンド式などの立体駐車場などがその例であるした。一方で、都心部では駐車場の料金が非常に高く設定されているため、多くの人が自動車を持つことを諦めている状況もあると伝えた。

 記事はその上で「実は20世紀には日本でも交通渋滞がひどい時期があり、市民の外出の利便性が大いにそがれていた」と指摘。そこで日本政府が長い時間をかけてさまざまな対策や措置を講じ、少しずつ現在のような激しい渋滞が起きないような状況を作り上げてきたのだとした。そして、経済発展を実現する一方で都市部で慢性的な激しい交通渋滞が起きるようになった中国が今後国民の生活の質を向上していくためには、一日も早く交通渋滞などの問題を改善する必要があるとの考えを示した。

 環境問題にしても、渋滞の問題にしても、現在の状況だけを見ていては物事の本質を見失うことになる。中国のネット上では往々にして表面的な部分だけが取りざたされ「神話化」する傾向があるが、かつて深刻な社会問題となり、そこから改善に向けた対策に取り組んできたからこそ現在の日本の環境や交通状況がある、という過程も含めて「参考」にすべきだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)