中国メディア・瞭望東方週刊は26日、「日本ではどうやって文化遺産を保護しているのか」とする記事を掲載した。

 記事は、日本における文化遺産保護について、地方の小都市である山口県萩市の取り組みを紹介。山口県はかつて日本と中国大陸、朝鮮半島と密接にかかわりあっていた地域の一つであり、幕末から明治期にかけて数々の英傑を輩出したことでも知られるとし、同市にも有形無形を問わずさまざまな歴史文化遺産があると伝えた。

 そして、数ある文化遺産の一つとして吉田松陰が開いた私塾・松下村塾を取り上げた。わずか8畳の広さしかない松下村塾には毎日多くの観光客が訪れるとし、塾長の吉田について幕末期の著名な思想家、教育家であり、この私塾から明治維新を支える主要な人物が数多く輩出されていったのだと紹介するとともに、2015年には「明治日本の産業革命遺産」の一部としてユネスコ世界遺産にも登録されたとしている。

 その上で「おもしろいことに、これほど重要な歴史的遺跡が、まるで何も保護されていないような佇まいをしていることだ」と指摘。現地の周辺には何の建物もなく、付近の広い空き地は観光バスの駐車場になっているとし、まるで忘れ去られたかのようにぽつんと松下村塾の小屋が存在するのだと伝えた。

 記事は、松下村塾が本当に放置されているわけではなく、現地では毎年のように修繕を行う様子を伝えるニュースが流れていると紹介。「建物を大改造したり、新しいものを建てたりすることなく、元の佇まいをそのままにしてさりげなく保護をしていく。これも、日本が文化遺産を守り伝承していく上での特色と言えそうだ」と評している。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)