世界中で急速に電子決済の普及が進む中、日本ではまだまだ現金利用率が高い。「先進国の日本が、なぜこの電子決済についてはなかなか普及しないのか」と中国メディア鳳凰網が疑問を投げかけ、その原因として「危機管理意識の高さ」などを挙げている。

 電子決済には、個人情報の流出による不正行為のリスクがつきまとう。危機管理意識の高い日本では、リスクのあるシステムの導入に慎重になるようだ。実際、セブンイレブンが提供していた「セブン・ペイ」も、不正行為によりサービスを停止している。こうした「危機管理意識の高さ」から、新しい電子決済に対し概ね慎重で、日本は全体として電子決済の普及に消極的なようだ。

 他にも、電子決済がなかなか普及しないのは、現在の政府内の高齢化も一つの要因と述べている。例えば、政府内では何度も「ペーパーレス」が呼びかけられてきたが、国会や政府内の会合ではいまだに紙の書類が主。実際にこれまでタブレット端末への切り替えを試みたこともあるようだが、高齢の議員がタブレットの操作に手こずり会議が滞るため、これまでのところ切り替えがなかなか進んでいない。現在はコロナウイルスによる流行で、書類やハンコの電子化も進んでいるが、記事はこうした政府内の高齢議員の「デジタル音痴」が、電子決済を遅らせていると分析している。

 最後はATMの普及。日本は街のいたるところにATMが設置されており、銀行口座から手軽に現金を引き出せる。コンビニやショッピングモールなどで、必要になればいつでもどこでも現金を引き出せるため、電子決済の必要性をそれほど痛感していない、という面もあるようだ。

 記事は、「結局のところ、日本で電子決済の導入が遅れていることの原因は複数ある。高齢化社会である日本において、高齢者が安心して買い物ができるように、それぞれのニーズに配慮している結果だ。こうした現状については、中国も明日は我が身と考えて真剣に参考にすべきで、日本はデジタル後進国と笑ってもいられない」とまとめている。(編集:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)