このほど、NPO法人「言論NPO」などが発表した日中共同の世論調査によると、日本人の対中感情が4年ぶりに悪化し、中国に「良くない」印象を持つ日本人は前年と比べ5ポイント増の89.7%となった。中国メディアの百家号は19日、「なぜ日本人の約9割が中国に良くない印象を持っているのか」と問いかける記事を掲載した。

 記事は、日本人の対中感情がここまで悪化したのには3つの理由が考えられると分析。その1つが、「新型コロナの中国の初期対応」に対する不満だという。「コロナの発生源は確定されておらず、中国は世界を助けた」と弁解しつつも、中国で感染が拡大し始めたことや初期対応が遅れたことを認め、日本を含む世界中の国の対中感情が悪化したと分析した。

 2つ目の理由は「米中関係の悪化と香港の国家安全法の施行」が関係しているという。前者については、米国と同盟関係にある日本は安全保障を米国に依存しているためで、香港問題については、国家安全法によって香港の特別な地位が失われることで日本に損害をもたらすことを危惧していると説明した。

 3つ目の理由は「民族主義の感情」で、これは尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐる問題で中国では過去に強烈な反日デモが発生しており、これがメディアを通して日本に伝わったため中国に恐怖を感じ、反感が高まったと論じた。

 しかし、この調査では中国に「良くない」印象を持つ日本人はその理由も答えており、過半数が「中国による尖閣諸島(中国名:釣魚島)周辺の領海、領空侵犯」を理由として挙げている。記事はそのことには触れず、「日中間の感情は敵意というほどにはなっていない」と結んでいるが、これはあまりに楽観的すぎるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)