一時期、中国のメディアやネット上では、盛んに「日本のこういった点に学べ」といった情報が流され、あふれかえっていた。「日本人は学校給食で牛乳を飲んできたから背が伸びた。われわれも学ぼう」というのもその1つだ。しかし、単に牛乳を飲んだからといって背が伸びるわけではなく、バランスの良い食生活こそが丈夫な体を作るという重要な点が置き去りにされているのである。

 中国のポータルサイト・百度に17日、「牛乳を飲めば背が伸びるという話の背後にある真相」と題した文章が掲載された。

 文章は、近代以前の日本人は確かに身長が低かったとした上で、明治維新を経て西洋の文化や習慣が伝わるようになった1880年ごろより、少しずつ平均身長が伸びる傾向が表れ始めたと紹介。「しかしそのころ、日本ではまだ給食で牛乳は提供されていなかった」と伝えた。

 また、第2次世界大戦の敗戦を経て、1950年代に入ると日本人の平均身長が伸び始めるとする一方で、これは学校で栄養のある給食が提供されるようになったこと、そして、日本の国民生活レベルが高まり、食生活全体が豊かになったことに関係していると説明し、「牛乳だけで背が伸びたと言うことはできないのだ」と主張している。

 文章は、日本で戦後に「牛乳を飲んで強い体を作ろう」という言葉が一種のスローガン的に叫ばれてきたものの、「実際の身長の変化と牛乳との関係性はそこまで大きくない」とし、「背を伸ばすためには牛乳を飲む」というのは牛乳業者が消費を促す目的で宣伝してきた意味合いが強く、その確かな相関性を示す証拠を出すことは難しいのであるとの見解を示した。

 子どもの肥満が問題視されている中国において、身長を伸ばすために牛乳を飲むことを大々的に奨励した場合、ますます肥満児を増やす結果になる可能性は否定できない。バランスの取れた適度な食事と、適度な運動が子どもの健やかな成長を促進する。その中で、カルシウムを豊富に含む牛乳をうまく利用すべきなのだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)