中国のことわざに「両袖清風(りょうしゅうせいふう)」というものがある。いわゆる「袖の下」を受け取らない、清廉潔白な役人のことを指す言葉だ。現在、中国でも腐敗防止を掲げ、役人の汚職を防止しようと躍起になっているが、実際にはまだまだ難しい状況だ。昨年発表された腐敗認識指数では、中国は180か国中80位となっており「両袖清風」な状況には程遠い。一方、この同じ指数で日本は180か国中20位となっている。こうした状況を受け、中国メディア百度が「なぜ日本は汚職政治家が少ないのか」と題する記事を掲載し、分析している。

 記事は、「閣僚の資産公開制度」が汚職政治家の抑止力になっていると指摘。日本では、内閣の発足時に閣僚たちの個人資産が公開される。菅首相の総資産も約6000万円と公開されている。こうした制度があることは、中国メディアから見ると驚きのようで、まるで「なんの個人のプライバシーもない、裸の公務員」の状態だと描写している。

 一方、こうした制度に対し「実は抜け穴があってみんなそれぞれ隠し資産があるのでは?」との憶測があるようだ。それに対して記事は、抜け穴をふさぐために政府は二つの制度を準備していると述べる。一つは、「内閣府による調査・検証制度」。政治家の資産については、内閣府による調査が行われ、もし資産の報告漏れがあれば修正申告が必要となる。ただし、この修正申告をしたことは国民にも発表されるため、政治家にとってはダメージとなる。

 もう一つは、「有権者への情報公開制度」。有権者に資産などの情報を公開し、もし資産の隠蔽があった場合には、有権者が直接内閣府か、東京地検特捜部に連絡することができる。こうした二重の検証システムのおかげで、政治家は隠し財産を持つことなどできないようになっている。記事は、様々な状況を紹介しつつ、「こうした理由から日本の政治家には汚職政治家が少ない」と述べている。では中国はどうだろうか。記事は、中国には一切言及していない。(編集:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)