中国では近年、多くの都市で地下鉄が建設され、次々と新たな路線が開通している。地下鉄は都市部の公共交通機関として大変便利だが、中国では地下鉄に乗る際も空港のようにX線の荷物を検査する「保安検査」がある。これは日本の地下鉄と大きく異なっている点と言えるが、中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、日本の地下鉄で荷物検査がない理由について紹介する動画を配信した。

 動画の配信者は大阪在住の中国人女性で、荷物検査がない主な理由は「治安が良いこと」だと分析している。実際、日本は犯罪発生率が世界的にも非常に低い国だ。とはいえども、列車内での無差別な殺傷事件が全く発生していないわけではなく、動画でもいくつかの例を挙げている。

 では、凶悪な事件が列車内で発生したこともあるのに、なぜ日本は地下鉄などで荷物検査を行わないのだろうか。動画では3つの理由が考えられるとしている。その1つが「費用が高いから」だ。日本の駅には多くの改札があるため、そのすべてに保安員を配置して荷物検査をすると莫大なコストがかかると指摘した。

 2つ目の理由は、「利便性が損なわれるから」で、毎日相当数の地下鉄利用者がいるなかで全員に荷物検査を行えば人の流れが妨げられるのは必然であり、列車の正確な運行にも影響が出ると分析した。3つ目は「凶悪事件の発生率は極めて低いと考えている」ことが理由だと紹介。確率の低いことのために多くの人の生活が影響を受けるのは不合理だからだと論じた。

 しかし、中国の地下鉄は乗降者数は非常に多くても荷物検査を実行できているため、配信者は最後に「日本も中国に学んでほしい」と結んでいる。だが、欧米諸国を見ても地下鉄で荷物検査を実施しているところは多くなく、日本の治安を考えればやはり不要なのではないだろうか。荷物検査が必要な中国は、実はそれだけ治安が良くないということを示しているとも言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)