中国はこれまで旧日本軍との戦いを描いた抗日ドラマを量産してきたが、ベトナムには清王朝との戦いを描いた「抗清ドラマ」というものがあるそうだ。中国メディアの快資訊は7日、「日本人が抗日ドラマを見てどう思っているのかを知りたければ、ベトナムの抗清ドラマを見よ」と論じる記事を掲載した。

 記事はまず「歴史を忘れない」という観点から言えば、抗日ドラマには立派な意義があると肯定しつつも、最近の作品はあまりに質が低下しているため「歴史を改ざんしている」と憂慮を示した。そして、「ベトナムの抗清ドラマを見れば、抗日ドラマに対する日本人の気持ちが分かるはずだ」と主張した。

 では、ベトナムには、どのような「抗清ドラマ」があるのだろうか。例えば、あるドラマでは有能な農民のリーダーが出てきて、清王朝の大軍を追い払うというストーリーだと紹介。これは「ドンダーの戦い」のことを指しているようだが、このドラマでは清の軍隊は負け続けて、軍や馬を半分以上失うなど、中国人の立場からすると「見ていてつらくなった」と感想を伝えている。

 ドンダーの戦いは、清軍が大敗した戦争であることは確かだが、記事はベトナムの作る「抗清ドラマ」は、清がまるで局地戦を一度も勝てなかったかのように弱々しく描かれていると指摘。中国人にとっては、プライドが傷つけられる内容なのだろう。

 確かに抗日ドラマも歴史に忠実でなく、弱い旧日本兵ばかりが描かれる内容のものが多い。しかし記事の主張や内容は「抗日ドラマを見た日本人の気持ち」とはかけ離れているといえるだろう。歴史が正しく伝えられていないことに呆れ、抗日ドラマをコメディの一種として面白がる人も多いと言われる。こうした反応の違いには、日本人と中国人の感覚の違いが表われるとも言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)