中国メディア・中国青年報は6日、「日本の実業家は、どうして『論語』を学ぶのか」とする記事を掲載した。

 記事は、今年9月29日の日中国交正常化48周年に合わせ、上海のテレビ局が「論語とそろばん」というタイトルの全8回からなるドキュメンタリー番組を放送したと紹介。番組は日本における論語の影響力、「企業と芸術」、「論語と食育」、「文化と資本」など、各回ごとにテーマを設け、「論語とそろばん」という言葉が持つ価値について考察した内容になっていると伝えた。

 そして、この番組を制作するきっかけとして、制作者が「昨年5月1日に日本が令和時代に入ったちょうどその頃、2024年から使われる新しい1万円札に渋沢栄一の肖像が用いられるとの情報が出た」と語り、「日本企業の父」、「日本資本主義の父」と称される渋沢が晩年に自らの成功体験に基づき書き記した「論語とそろばん」をテーマに、「道徳あってこその経済」という日本人の経営理念や、物事の対処方法などについて紹介するとともに、実際に日本国内で様々な人物を取材する中で、日本人にとっての「論語」を模索することを思いついたと述べたことを紹介している。

 また、このほど上海市で行われた同作品に関連したシンポジウムの中で、上海の日本総領事館の磯俣秋男総領事が「日本では、『論語』が今もなお多くの企業で行動規範とされ、広く受け入れられており、『論語』を真剣に学び活用している」と語ったことを伝えている。

 記事は「論語を通じて今の日本を見るというのは表面的なテーマであり、その背後には現状に対する深い思考があるのだ。『論語とそろばん』は、日中両国が交流を深めるテーマとなるばかりでなく、日中両国が世界に捧げることができる、共通の価値なのである」と結んだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)