日本人は「米のおいしさ」に対するこだわりが強く、よりおいしい米を作るべく常に開発・研究が続けられている。2020年2月に日本穀物検定協会が発表した、2019年産米の食味ランキングによると、対象となった155銘柄のうち、最高ランクの「特A」には54銘柄がランクインした。ここまで米にこだわる国は多くないだろうが、中国には日本の米に近い「東北米」がある。中国メディアの騰訊はこのほど、中国にある「東北米」が美味しいのは「日本と何か関係があるのか」と問いかける記事を掲載した。

 この東北米は、中国東北3省(遼寧省、吉林省、黒竜江省)で主に作られているジャポニカ米だ。丸みと粘り、つやを特徴とし、中国では「真珠米」とも呼ばれている。日本ではジャポニカ米が主流だが、世界全体では2割程度とされ、流通の8割が細長い米粒のインディカ米(タイ米)と言われる。

 なぜ、中国東北部では日本の米に似た東北米が作られているのだろう。記事は、中国東北部の稲作の歴史について、19世紀に朝鮮半島の農民が中国東北部に移住してきたことにさかのぼると紹介している。のちに朝鮮族と呼ばれるようになる彼らが、寒冷な気候に合った稲作技術を広めたと伝えた。

 日本人が関わってくるのは、旧満州開拓団からだ。記事は、日本人開拓団が中国東北部の稲作を主導し、日本産の品種と、日本の稲作技術を広めたと紹介。また、1980年になると日本から稲作の専門家が来て指導するようになったとも伝えている。

 中国の東北3省は、日本の東北地方および北海道と気候が近く、日本の品種や技術が中国の稲作に与えた影響は大きいようだ。記事は、中国では消費者の生活水準向上に伴い、「満腹から満足」へとニーズが変わっていると紹介。中国の米はまだ日本の米のおいしさには遠く及ばず、ネット上では日本の米が高額で取引されている。日本の米がこれだけおいしいのは、日本人の米にかけてきた情熱のほどを表していると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)