中国の2020年の国防費は、前年比6.6%増の1兆2680億元(約19兆8000億円)で、30年ぶりの低い伸び率となった。とはいえ、米国に次ぐ規模の国防費であり、軍事力を強化し続けていることは明白だ。

 しかし、中国からすると日本は中国のことを恐れていないように見えるようだ。中国メディアの百家号は10月31日、「中国の軍事力は日本を超えたのに、なぜ日本は少しも恐れないのか」と題する記事を掲載し、ロシアの専門家の説明を紹介した。

 記事によると、このロシアの専門家は「政治、経済、軍事」の面から説明している。まず、政治の観点からいうと、中国はいま大国としてのイメージを築いているところだと分析。そのためいま日本に政治的な圧力を加えるとイメージが悪くなってしまうと論じた。日本もそのことを理解しているので中国を恐れないと説明したいようだ。また、中国は「互恵関係」を外交の基本としていることも、政治的な圧力を加えられない理由だとしている。

 経済面では、世界第2位の経済体である中国は、将来的に米国をも超える見込みだと主張。そのためには他国との協力が欠かせないので、日本とも協力することが必要であり、同時に経済が振るわない日本にとって中国は魅力的な市場であるため、中国を恐れるどころか協力関係を築きたいと願っていると主張した。ただ、米国の目があるので大っぴらにはしないだけなのだという。

 軍事面については、日本には米国の基地が多くあり保護されているからだと主張。中国の軍事力はここ最近で長足の進歩を遂げたとはいえ、まだ米国には及ばないので、米国の保護下にある日本は中国を恐れないのだと論じた。また、日本自身も軍事工業の実力があり、いつでも軍事大国になれることも関係していると分析した。

 とはいえ、日本の2020版防衛白書では中国の軍事動向について、「透明性を欠いたまま、国防費を増加させ、質・量を広範かつ急速に強化している」と分析しており、中国が日本周辺での軍事活動を活発化していると指摘されている。日本も防衛力を強化しているとはいえ、やはり中国には強い警戒が必要といえるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)