国土面積や人口、国内総生産(GDP)など、中国が日本を上回る要素はいくつかあるが、多くの日本人はこうした要素だけで中国を「恐るべき国」と見ることはまずないだろう。しかし、中国メディアの百家号は21日、日本人は中国を恐れていると主張し、それは「中国人の労働時間の長さはもはや日本人には真似できないから」だと論じる記事を掲載した。

 記事は、日本と中国は世界的に見ても労働時間が長い国であると紹介し、特に日本は「残業文化」が存在する国だと強調する一方、北京や上海、深センなどの中国の都市部では人びとの労働時間は「日本をはるかに超えるケースも多い」と指摘した。

 中国の労働法では、毎日の労働時間は8時間、毎週の労働時間は44時間を超えてはならないと規定しており、また、残業時間は一般に1日1時間を超えてはならないとされているが、記事は「中国人が長時間働くのは手を抜けば社会からあっという間に淘汰されてしまうという恐れがあるから」だと説明した。

 続けて記事は、中国が世界第2位の経済大国にまで成長したのは、まさに必死になって長時間働く中国人労働者たちのおかげだと説明し、すでに中国のGDPは日本の約3倍にまで拡大しているというのに、中国人は日本人よりも長時間働き、さらにGDPの差を拡大しようとしているとし、それゆえ日本人は中国人の労働時間の長さを恐れていると論じた。

 記事は、中国人の労働時間は今後も減少することはないという見方を示しているが、2019年に中国で「996問題」が大きな話題になったことは見逃せない。996の「99」とは午前9時から午後9時までという意味であり、「6」は週6日の労働を示している。

 この言葉が登場した背景には、企業間の激しい競争が存在するわけだが、アリババグループ創業者のジャック・マー氏が996の考え方を擁護する発言をした際には多くの中国人ネットユーザーたちが激しく反発した。この激しい反発は「がむしゃらに働いて夢をつかむ」という考え方が、現在の中国から消えつつあることを示す事例ではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)