2018年の時点で65歳以上の高齢者が1億6700万人となり、すでに高齢化社会に突入している中国。2050年には5億人が高齢者になるとの予測もある。そんな中国にとって、一足先に超高齢化社会となった日本の例がいろいろと参考になるようだ。中国メディアの百家号はこのほど、「なぜ日本の高齢者は子どもに養ってもらおうとしないのか」について分析する記事を掲載した。

 中国では「子どもを産むのは自分の老後の世話をしてもらうため」という考え方を持つ人が多く、実際に子どもが年老いた親の世話をするのは当たり前のことと見なされている。現代の日本で「子どもが親の老後の世話をするのが当たり前」のが常識とまではなっておらず、高齢者向けの施設に入る人も大勢いる。

 記事は「日本の高齢者が子どもに養ってもらおうとしない」理由の1つ目として「伝統的な概念の違い」を挙げた。儒教の発祥地である中国では、伝統的に子どもは親を敬い孝行すべきで、子どもが年老いた親の面倒を見るのは当然のこととされている。日本も儒教の影響を強く受けているとはいえ、最近では西洋の考え方に近くなり、親子といえどもそれぞれ独立した生活をするようになっていると記事は分析した。

 2つ目は「人に迷惑をかけないという文化」で、日本はこの考えが非常に強いので子どもに対しても迷惑をかけたくないのだと論じた。3つ目は「経済力があること」で、年金制度が整っているほか、高齢になっても働き続ける人が多いので、経済的に子どもに依存しないで済むとしている。

 4つ目は「老人介護施設が整っている」こと。中国の老人ホームでは質の高いサービスが期待できないこともあって、高齢の親を老人ホームへ入れると周りから白い目で見られるが、日本の老人ホームは先進的な設備で細やかな世話を受けられるため、高齢者も老人ホームに入るのを嫌がらないとしている。また、デイサービスもあって自宅で生活しながら定期的に介護のサービスを受けることもできると伝えた。

 最後に記事は、中国人は「親孝行」自体はしっかり後世へ受け継ぐべきだが、「日本の高齢者の独立性、生涯学び続ける姿勢からも学ぶべき」だと論じた。一人っ子政策が長く続いた中国では、1組の夫婦が4人の親の面倒を見なければならず、大きな負担になるといわれている。中国も日本のようにある程度は高齢者が独立する必要に迫られており、この点で日本から学べることが多くあるに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)