日本経営管理教育協会が見る中国 第643回 ――坂本晃

○マイナンバーと戸籍・住民票

  2016年1月1日から運用が開始されたマイナンバー制度、番号はすでに全国民に通知されたものの、それをクレジットカードのようなカード「個人番号カード」の発行は、全国民の2割程度であり、高齢者が低いスマホの普及率9割近くに比べると低いのは事実であろう。一方、クレジットカードの保有率は8割程度といわれているが、こちらは若い世代が低い。

 日本では、江戸時代以前にも戸籍制度が存在していたと言われているが、国として戸籍制度が登場するのは、1872年・明治5年で、家単位が中心でした。

 第2次大戦終戦後の1948年・昭和23年に家単位から親子単位の登録に変更され、現在の戸籍制度、紙ととして発行される「戸籍謄本」になりました。

 1951年・昭和26年には住民登録法の施行により、住民登録が開始、居住関係が明記され、個人番号制度の開始とともにマイナンバーも記載されるようになった。

 これらを一括することが情報技術の発展とタイミングが合わず、行政機関で統一された対応ができにくかった。これには税金による費用に頼るために費用面から対応が困難なことと、現在従事する公務員などの仕事が減る可能性に対しての対応が困難なことの両面あろう。

 発展途上国では、タイミングを合わせやすかったため、普及が進んだと思われる。

○確定申告などと個人情報の維持

 古来、国という制度はその運営のために住民に費用の分担を求め、日本では現在、所得税、消費税、法人税、住民税などが運用されている。どのように公平に税金を分担してもらうのか、知恵の見せ所であり、選挙制度か有効な地域では、地域の責任者の知恵の見せ所でもある。

 多くの人々は、各自の収入を公開したがらないので、法律などで公平性を保つ工夫をこらしているが、情報革命の現在、通信の秘密保持の原則があるにも関わらず、ネツトを通じて、所得状況を探り出す機会が増加していることは事実であろう。

○和暦の将来

 話変わって世界のなかで、時間の経過は人類はもとより、宇宙全体まで共通していよう。

 少なくとも地球上では時間だけは貧富に関わらず、平等に経過し、人類、不老長寿の願いはあっても実現できていない。

 現在、世界共通の年次の数え方は、キリスト教に元がある西暦である。

 しかし、日本では和暦があり、広く普及し、とくに行政では特別な場合を除いて和暦での表示が求められている。近隣では台湾が民国102年の例があるが、中国、欧米は西暦である。

 日本の労働生産性が先進国に比べて低い原因の一つではないだろうかと考え始めている。教育の場、産業界、社会生活の場で、ひとつ覚えればよいことが複数覚える必要があることは余計な手間である。

 令和は始まってしまったが、次の機会に西暦中心に切り替えて、労働生産性の向上を図りたいものである。(写真は、お寺さんの過去帳例。提供:日本経営管理教育協会)