ここのところ、中国による日本国債の購入が急増している。2020年4月から7月にかけて、中長期債の買越額が1兆4600億円と、前年同期比3.6倍に膨らんでいるという。7月には2017年1月以来の月間最高記録を更新したほどだ。中国メディアの百家号は15日、「中国はなぜ日本の国債を大量に購入しているのか」と題する記事を掲載した。

 中国は、日本国債の購入を増加させている一方で、米国債の保有量を減少させているが、記事は日本国債の購入に「政治的目的」はないと主張し、これまでの米国債への過剰な依頼を見直し「リスクを分散させた」ととらえるほうが正確だと指摘している。

 リスクを分散させるには、日本国債は絶好の投資先だという。記事は、日本経済は1990年代中ごろから停滞しているものの、日本国債は安定していたと指摘。利回りがほとんどゼロに近いとはいえ、それでも安全な投資先に変わりはないとした。

 また、この時期に日本国債の購入が急増していることについて記事は、「新型コロナウイルスも関係している」と分析。世界的に債権の利回りが低下したことで日本国債が相対的に魅力的になったと主張。日本の名目GDPは、2020年は4.5%減が見込まれているが、2021年には2.5%増と予想されており、この数字は大幅に後退すると思われる米国よりも良いとした。

 中国が日本国債を購入しているのはリスク分散という観点もあるだろうが、その背後には米国との対立激化を理由とする米国債の保有量の減少という事実も関係しているのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)