中国に行ったことがある人なら、建物の窓に鉄格子がはめられているのを見たことがあるだろう。日本人にとっては、閉じ込められているような息苦しさと不自由を感じるが、中国人はその鉄格子から安心感を得ているようだ。このように、防犯対策に対する日本人と中国人の捉え方には違いがあり、それは「公共交通機関の手荷物検査」にも言えるようだ。

 中国では地下鉄を利用する場合は、飛行機に乗るときのような手荷物検査が実施される。これは高速鉄道や中長距離バスでも同じなのだが、なぜ日本の公共交通機関では手荷物検査を実施しないですむのだろうか。中国メディアの百家号は15日、「どうして日本の地下鉄には手荷物検査がないのか」と題する記事を掲載した。

 記事は、日本の地下鉄で手荷物検査が行われない理由は「4つあるのではないか」と考察し、その1つ目として「スペースがないため」ではないかと主張した。日本の駅は商業化が進んでいて店もたくさんあるほか、手荷物検査を行うことを前提とした構造となっていないことから、手荷物検査を行うためのスペースがないのではないかと推測している。

 2つ目は「教育の質が高いこと」。子どものころから他人に迷惑をかけないという心がけを学んでおり、「民族意識も高いので、地下鉄爆破のような同族を害するような犯罪はない」と推測しているが、民族意識という考え方は56の民族が暮らす多民族国家の中国人ならではの考え方かもしれない。

 また3つ目は「経済のため」。手荷物検査を導入するとなれば、巨額の経費が必要になり、人手不足の日本で労働力も割くのも負担が大きいと主張した。4つ目は「時間のため」。日本の公共交通機関は時間に正確で、それに慣れている日本人にとって手荷物検査は無駄な時間とストレスを生むだけだと指摘している。

 記事は、日本では十分な理由があって手荷物検査を導入していないと伝えているが、手荷物検査にすっかり慣れてしまった中国人はどうしても不安を感じてしまうようだ。もちろん、手荷物検査をしないで済むならそれに越したことはないはずで、日本の治安の高さが維持されることを願うばかりだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)