「映画」は世界各国で製作されているが、その内容には映画が作られた国の時代背景や国民性も反映されると言えるだろう。中国メディアの今日頭条はこのほど、日本の有名なアニメ映画「火垂るの墓」から、日本人と中国人の考え方の違いを考察する記事を掲載した。

 記事の中国人筆者によると、中国人からすると「火垂るの墓」のストーリーには困惑させられるという。主人公の兄妹の悲惨な死には胸が痛くなるものの、主人公の父は軍人であったため、戦争が中国にもたらした被害を考えると複雑な気持ちになると率直な感想を述べている。

 そのうえで筆者は、衣食にも事欠いていた当時の日本人は「なぜ戦争に邁進したのか」と問いかけ、これは日本人の「忠」の文化が関係しているとし、日本人の「忠誠心」の高さが国民全体を戦争へと邁進させた要因になったと主張した。

 また、映画では「日本人と中国人の思考回路の違い」が見て取れるとし、主人公の兄妹の叔母の言動には「寒気がした」と主張したうえで、母親を失った兄妹が身を寄せた親戚の家では、叔母が兄妹に対して「母親の遺品を売ってくる」ように迫ったり、身寄りもなく、何も持たない兄妹が家から出て行くように仕向けたと紹介。この叔母は兄妹を追い出したのでは「義理」を果たせなくなるため、兄弟が自ら出て行くよう追い詰めたと強調し、「慈悲」を大切にする中国人からすれば信じられない行動だと主張した。
 
 さらに記事は、主人公の兄が駅で絶命したシーンなど、映画では「他人の命」に対して無関心な描写が多く見られたのが気になったと主張したほか、「生前は明るい光を放ちながらも儚い命のホタル」を通じて人の命を描写した点からも、中国人と日本人の死生観の違いを感じたと伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)