10月5日から始まったノーベル賞の受賞者発表。日本からは近年、多くの受賞者が出ているが、韓国からは自然科学分野の受賞者がまだ1人も出ていない。今年は有力候補と目される人物がおり、受賞すれば韓国初の快挙となる。中国メディアの百家号は6日、多くのノーベル賞受賞者を輩出してきた日本を引き合いにしたうえで、韓国は「日本と同じ道をたどれるのか」と疑問を投げかける記事を掲載した。

 中国では、21世紀に入ってから大勢の受賞者を輩出してきた日本を、驚きつつも注目してきた。記事も、日本はノーベル賞の受賞者数という点でアジア一であり、欧州と比べてもすごいと手放しで絶賛している。では、なぜ経済も発達している韓国では自然科学分野で受賞者がいないのだろうか。

 記事は、「韓国は基礎研究が不足しているからだ」と指摘している。日本などから産業を移転させることで発展してきた韓国には独自の技術革新が少ないと主張した。この問題点は中国も同じであり、「0から1をつくる能力はないが、1を1万にする能力はある」と説明。中韓ともに既存の技術の応用には優れているが、「ノーベル賞は0を1に変える能力を評価する賞」なので、韓国も中国も受賞できていないのだと分析している。

 では今後、韓国は「日本と同じ道をたどれる」のだろうか。記事は、韓国の科学技術への投資は世界有数の水準だ、と意欲を評価しながらも、ノーベル賞受賞には悲観的な見方を示した。韓国は今でも基礎研究ではなく応用に力を入れていて独自の技術がないためだと主張、むしろ10年以上前に基礎研究重視に舵を切った中国にこそ望みがあるとした。記事は中国は20年から30年後にノーベル賞を「爆発的に受賞し始めるだろう」と予測している。

 科学技術の基礎研究には時間がかかり、評価されるとしても何十年も後になってからのことだ。今年の受賞者発表に注目が集まっているが、日本が将来もノーベル賞受賞者を輩出し続けるためには研究者への手厚い支援を継続して行う必要があるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)