中国が「世界の工場」と呼ばれるようになり、あらゆる製造業が中国に集まる中、日本企業はこれまで多くの分野で生産ラインをストップし、製造を中止していった。いったいなぜ日本企業の多くが製造業をあきらめてしまったのか。答えは、日本が「ハイエンドの製造分野への転換」を図ったから、に他ならない。中国メディア百度は、「日本をアジア一のハイエンド産業の拠点」と述べ、日本のハイエンド産業への転換について分析している。

 まず記事は、日本がこれまで手放してきた家電製造などの産業分野について述べている。かつては中国に多くの製造拠点を持っていた日本だが、それらの工場を売却、その結果中国の製造業は成長していった。一方、日本は別の分野に注力していった。「半導体産業」といったハイエンド産業だ。

 例えば、ソニーや富士フィルムと言った、かつてはコンシューマ市場をメインとしていた企業がどのように転換を図ってきたかを分析している。ソニーはテレビやコンピューターと言った分野を縮小し、ハイエンドの電子部品分野に注力してきた。結果、多くの中国製のスマホがソニーのスマホ用のイメージセンサーを採用している。また、富士フィルムも現在は「製薬」に業務転換をしており、今回のコロナ禍ではインフルエンザ治療薬「アビガン」が注目される結果となった。

 現在、日本の「半導体材料」分野のシェアは、世界のトップシェアを占めている。材料によっては日本製が100%というものもあるようだ。中国メディアは「中国はごく最近までこの事実に目をつぶってきたが、米中の貿易摩擦でアメリカからの貿易が制限されるようになり、ようやく中国の製造業の多くが外国からの輸入に頼っていることに気づかされた。特にハイエンド分野の製造業の不足が顕著になった」と述べている。

 記事はまとめとして、「今ハイエンド産業に業務転換することこそが、今後の中国の将来を左右する」と結論付けている。(編集:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)