近年、日本の製造業ではデジタル化や無人化、スマート化などが進んでいる。これは世界の工場と言われる中国の製造業でも同様だが、その意図には少し違いがあるようだ。中国メディアの経済観察網は30日、中国の製造業に必要なものについて考察する記事を掲載した。

 記事はまず、中国の製造業は近年、IoTやAIなどのデジタル技術を活用し、製造業のパフォーマンスを向上させようとしていると紹介。しかし、その目的は日本とは異なっているという。日本企業は「熟練工が作ったものは機械が作ったものに勝る」と考えていると紹介、高齢化による人手不足を解消するため、少ない人材で熟練していない従業員でも同じく高い品質の製品を製造できるようになるために、スマート化を進めたい考えだと分析した。

 それに対して中国の製造業は、「機械が作ったほうがより良い製品が作れる」と考えていると紹介。人が作るものにミスはつきもので、安定して高い品質の製品を作ることはできないため、AI化あるいは無人化を進めたいのだとした。

 そのうえで、中国のネット企業はクラウドサービスを提供しており、情報のプラットフォームとなっているが製造業のプラットフォームとなっているわけではないと紹介。そのため、日本の製造業とは競争関係になるのではなく共存関係になれると論じた。日本のAI化の製造技術を中国のIT企業に取り込めば、中国はもちろん日本としても中国市場を開拓しやすい利点があると指摘している。

 とはいえ、日本と中国が根本的な部分で考え方が違うのならば「共存関係」になれるのか疑問は残るが、コロナ感染拡大で岐路に立たされている日本企業は多いはずだ。「中国と手を組む」かどうかは別として、方向転換の時期に来ているのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)