近年、日中関係は旅行やビジネスなど多方面での交流が活発になっていて、中国人の日本人に対する理解も深まっている。同時に、日本製品の品質の高さについても理解が深まっていて、それは「脇目もふらず、一心不乱に1つのことに取り組み続ける」という「匠の精神」があってこそと認識されるようになった。

 中国では製造業の高度化に向けて「匠の精神」を取り入れるべきとする声もあるが、中国のQ&Aサイトの知乎にこのほど、「日本人に匠の精神が宿っているのはなぜか」と疑問を投げかけるスレッドが立てられ、多くの中国人ネットユーザーたちがコメントを寄せている。

 ある中国人ネットユーザーからは「日本は中国と違って国営企業が存在せず、ほとんどが民間企業であるため、人びとは常に競争にさらされている。その環境が製品の質を向上させることになり、質を向上させるために日本人は匠の精神を身につけたのではないか」とのコメントが寄せられた。

 また、「日本では成功を収めるための近道が『質の追求』なのであり、その追求する姿勢が『匠の精神』と呼ばれているだけ」という主張もあったほか、日本人の歴史上における身分制度と大きな関わりがあるとの指摘もあり、「明治時代までの日本では身分や職業が固定されていたがゆえに、技術の研鑽が進みやすい環境があり、その考え方や精神性は現代日本にも受け継がれている」と主張するユーザーもいた。

 中国では企業の多くが目先の利益を追求する傾向にあり、製品の質や顧客へのサービスの向上を疎かにしがちだ。質の高い中国製品がないわけではないものの、今でも中国製といえば「安かろう、悪かろう」という評価が一般的だろう。しかし、中国企業が技術の研鑽や質の徹底的な追求に取り組み始めたら、日本の製造業にとってはかなり手強いライバルになりそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)