中国医学に基づいて治療を施す医者は中国で「中医」という名で親しまれており、中国人の間で広く受け入れられている。中国の大病院のなかには中医が勤務しているところも多く、また中国人のなかには身体の調子が悪い時にはまず中医に診てもらい、効果がなければ西洋医学の医者に診てもらうという人も多い。

 中医学は現代の中国社会の中でなくてはならない医学と言えるが、中国メディアの百家号は23日、漢方薬は「中医が処方する薬であるはずなのに、中医がいない日本のほうが中国より優れた漢方薬を作っている」と論じる記事を掲載した。

 記事は、古代中国から伝えられて発展してきた中医学は「中国の誇り」であり、また「宝」でもあると主張する一方、日本の漢方薬は世界で最も大きなシェアを獲得しているほか、多くの特許を取得していると強調。漢方薬は中国で生まれたはずなのに中国は特許をほとんど持っていないと指摘した。

 続けて、なぜ漢方薬の発祥地である中国ではなく、中医のいない日本のほうが漢方薬の開発・製造の点で圧倒的に強いのかと疑問を投げかけつつ、日本人は慢性病やアレルギーに対する中漢方薬の効果を高く評価しているという点を指摘し、漢方薬に関するどんな古代文献も見逃さず、こうした文献から得られた有益な情報を1つ残らずイノベーションに活かしていると強調。また、日本はまず目標とする効果をきちんと定めてから科学的な手法に基づいて漢方薬の研究開発に取り組んでいると説明した。

 さらに日本の場合、研究開発された漢方薬を市場に送り出す時には、西洋医学で処方される薬とまったく同じように、消費者に対してその成分を明らかにすると紹介。中国の場合、漢方薬の研究開発も日本ほどには科学的手法に基づいておらず「とても曖昧な方法」で研究がなされていると指摘し、こうした姿勢の違いが日本と中国の漢方薬市場におけるシェアの差につながったのであり、「中国人が日本で漢方薬を買い求める」という事態を招いたのだと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)