高速鉄道の海外輸出で中国とたびたび受注争いを繰り広げてきた日本だが、米国初となる可能性のある高速鉄道の建設計画が、日本の新幹線システムを導入する案で進んでいるという。

 これは民間が主導するプロジェクトで、テキサス州のダラスーヒューストン間の約380キロを高速鉄道で結ぶという計画だ。中国メディアの網易は22日、「米国の高速鉄道計画が、日本の新幹線技術を導入したがっている」と伝える記事を掲載した。

 記事はこの計画について、これまでダラスーヒューストン間の移動に4時間かかっていたところが「もし高速鉄道が完成すれば90分に短縮される見通し」と紹介。地元の経済を刺激し、1万7000人の雇用を創出し、100億ドル(約1兆500億円)の経済効果が見込まれるとその重要性を伝えている。コロナなどで疲弊した経済復興の一助となることが期待されているようだ。

 ではなぜ日本の新幹線技術が求められているのだろうか。記事は、「世界で最も安全で時間に正確であること」が評価されたようだと伝えた。テキサス高速鉄道のコアシステムには東海道新幹線のシステムが導入される可能性があるようだが、東海道新幹線は1964年の開業以来約60億人が利用し、乗車中の乗客が死亡に至る列車事故が起きていないことが、採用の理由の1つになったと報じられている。これこそ新幹線の強みと言えるだろう。

 ただ気になるのは、米国にはこれまでにもいくつかの高速鉄道計画が浮上しては立ち消えになってきたことだ。記事は、2016年に中国企業が受注したロサンゼルスーラスベガス間の高速鉄道建設計画に言及。後に許可が下りず中国受注後に白紙撤回された経験がある。今回は順調に進み、新幹線方式の高速鉄道が米国で走る日を楽しみにしたいところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)