中国の高速鉄道網は世界最長だが、今なお拡張が続いている。黒字の路線は数えるほどしかなく、ほとんどの路線が赤字となっていると言われ、鉄道会社である中国国家鉄路集団は莫大な規模の債務を抱えている。

 中国のQ&Aサイトの知乎にこのほど、「中国高速鉄道を建設することは大躍進と同じではないのか」と疑問を投げかけるスレッドが立てられ、公益性や経済的な角度から見て「高速鉄道にこれほど大規模に投資する必要はあるのか」と問いかけている。

 スレッドのタイトルにもある「大躍進」とは1958年から60年にかけて行われた政策であり、中国の経済や社会に深刻な影響をもたらした失政と見なされているが、スレッドに寄せられた中国人ネットユーザーたちのコメントを見てみると、その多くが「高速鉄道の建設と大躍進の失敗は同じではない」という意見だった。

 たとえば中国が高速鉄道を建設してきた背後には「鉄鋼やセメントなどの生産能力の過剰という問題があった」とし、この問題を解消することも高速鉄道建設の目的の1つだったのではないかという意見や、「中国には『豊かになるためには先に道を作れ』という言葉があるではないか。高速鉄道というインフラはまさに豊かになるための道なのだ」という意見もあった。

 また、高速鉄道網が整備されたことでヒトやモノの移動が速くなり、経済的な効率も向上したというコメントも多く、高速鉄道への投資は失政と言われる大躍進と「本質的に違う」という意見が見られた。さらに中国は近年、人件費がどんどん上昇しているが、「人件費が安いうちに高速鉄道網を建設できたんだから、投資という点では成功だった。投資の回収はこれからだ」といった意見もあった。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)