近年、中国の交通を画期的に変えたのは紛れもなく「高速鉄道」だろう。中国人は高速鉄道に誇りを持っており、さまざまな面で「世界一」になったと主張しているが、「高速鉄道は中国の名刺」というだけあって、海外からどのように評価されているかに対して非常に敏感だ。中国メディアの百家号は10日、中国高速鉄道に乗った米国人が、日本の新幹線と比較したという記事を掲載した。

 記事はまず、中国高速鉄道を自画自賛。世界で最初に運行が始まった日本の新幹線と比べると、中国は後発にも関わらず目覚ましい発展を遂げたと胸を張った。ある米国人も、中国高速鉄道に乗車して感激したそうだ。早くて安全で、乗り心地が良いと称賛していると紹介した。

 しかし、この米国人は1つだけ不満があり、「これだけは日本の新幹線に負けている」と感じたことがあったという。それは「駅弁」だ。この米国人にとっては、高速鉄道の優劣を判断するのに「食べ物」は重要な要素だったのだろう。

 記事は、「中国の駅弁は40元(約620円)もするのに内容が価格に見合っていない」と言われたと紹介している。中国では、40元の食事ならば少し豪勢な弁当になるはずだが、掲載されている写真を見るとおかず3種類に漬物が詰められているだけの見た目にもあまり食欲をそそられない内容で、ふたを開けた瞬間、後悔しない人はいないだろうという実に残念な弁当だ。

 これに対して、日本の駅弁はどこに出しても恥ずかしくないと言えるだろう。記事は、この米国人が日本の駅弁について「味もとてもおいしく価格も適正価格」と称賛したと紹介。彩り豊かで食材も豊富で、美しく、賞味期限も明記してあり食の安全への意識も高いと評価されたそうだ。価格も「お店で食べるよりも安い」と紹介し、日本人は食にこだわると伝えている。

 中国には八大料理といわれるそれぞれの地方に独特の料理があり、その種類は非常に豊富でおいしく、食にこだわる国民性と思われるが、どういうわけか駅弁の分野ではあまり熱心に研究開発しないようだ。旅行者にとって食は旅の楽しみの1つである。日本の新幹線は、旅行者のその需要を理解し提供しているという点では、利用者に寄り添ったサービスを提供していると言えるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)