日本の健康診断は評判が良く、中国からも検診のために訪日する人の数は年々増え続けてきた。2020年には30万人が来るとの予測もあったとされ、新型コロナウイルスの問題がなければ相当数の中国人が日本で検診を受けていたことだろう。中国メディアの騰訊はこのほど、中国人が日本で健康診断を受けたがる現状は「中国の医者にとっては恥ずべきことだ」と論じる記事を掲載した。

 記事によると、中国は「胃がん大国」で、世界の胃がん発症者の半分を占めるという。日本も胃がんの多い国だが、5年生存率はほかの国よりずっと高いと記事は指摘。がんに対する意識が高いために、積極的な予防と検診に力を入れており、早期の胃がん発見率が高いので生存率も高いのだという。さらに先進的な設備の導入と検診の質の高さにもつながっていると説明した。

 また、日本にはがんを発見するよりも前に「予防」の概念があると記事は紹介。ピロリ菌に感染していると胃がんの発症率が高まることに気付いた日本人は、「除菌」によりリスクを軽減していると伝えた。今では保険が適用されるため、ピロリ菌除菌の敷居も低い。

 また胃がん検診がしやすい環境が整っていると記事は指摘。日本では40歳になったら胃カメラを飲むことが推奨されていて、胃がんに限らず様々な検診が各市町村の補助を受けて安くあるいは無料で受けることができる。中国では検診をしなければならないとは思っても、胃カメラと聞くだけで怖くなるので多くの人が病院に行かないと伝えている。

 記事によると、中国では検査で正常と言われても日本で検査すると異常が見つかることがあるという。日本ではそれだけ精密な検査ができるということだろう。コストは中国での検診よりも20倍するが、設備が良いので相応だとしている。医師が患者にかける時間も、日本は午前中に2人しか受け付けないのに対し、中国では25人ほどを流れ作業で検査していると伝えた。

 記事は、日本のがん検診のレベルの高さを伝えているが、新型コロナのためしばらくは中国からの検診に訪れる人の姿を見ることはなさそうだ。コロナ禍が過ぎた後は、今まで来られなかった分中国から検診希望者が「大挙して押し寄せてくる」のかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)