中国は「中国製造2025」で半導体自給率を70%まで高める目標を掲げているが、米国がファーウェイとの取引を事実上禁止したことなどで、中国は高性能半導体の調達が難しくなるとの見方が浮上している。中国メディアの百家号は21日、米中対立の激化を受け、中国が半導体を国産化しようとしていると紹介する記事を掲載した。意外なことに、「最大の勝ち組は日本」になりそうだという。

 記事はまず、中国は半導体の自給率を高めるために投資を拡大していると紹介。これは日本の半導体産業の活性化につながっているという。中国は今後5年で、半導体製造設備の支出が年平均で31%増加するとの試算があると記事は指摘。日本の半導体設備を購入することが予想されるので日本が受益者になると分析した。

 これは、日本が「技術立国」を目指してきたゆえの結果だという。かつては日本も半導体製品で名を馳せていた。1990年代には世界首位だったが、将来性を考えて技術立国に方向転換した日本は、競争の激しくなる一方の半導体製品から半導体設備・材料に舵を切り、それが功を奏したと高く評価している。日本は19種類ある半導体製造に必要な材料のうち14種類で50%のシェアを持ち、26種類ある半導体製造に必要な設備のうち10種類でも50%以上のシェアを占めていると伝えた。

 記事は、日本が科学技術の研究開発に莫大な投資を行い、ハイエンドに製造業の舵を切った先見の明を称賛。日本は積極的に研究開発を行ってきたからこそ、他国より競争力の高い基礎技術を掌握できているのだと称賛している。

 中国は半導体の国産化を目指しているようだが、ハイエンドの製造業に必要なのは資金だけではない。記事も指摘しているが、技術と人材も必要である。中国に足りないのはまさにそこであり、現時点では半導体国産化への道のりは険しく、設備や材料でかなりの程度日本頼みになることだろう。その意味で日本の関連メーカーはチャンスとなっているのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)