中国高速鉄道は、日本と長年海外輸出で競い合ってきたが、信頼性の高い新幹線と競い合えたのは、ひとえに「低価格・低コスト」を売りにしてきたからだろう。中国メディアの百家号は21日、中国高速鉄道がどれだけ低コストか、日本など他国と比べる記事を掲載した。

 記事はまず、中国と海外の高速鉄道の運賃を比較。中国最大のライバルである日本の新幹線は、東京から大阪までの約550キロの区間で運賃が片道900元(約1万4000円)もするため、非常に高いと指摘した。フランスの高速鉄道TGVも距離当たりの運賃は新幹線と同じくらいで、ドイツは世界の工業強国だけあり「中国の7倍」もすると紹介している。

 一方、中国高速鉄道は約450キロで「わずか220元(約3300円)」の区間があると指摘。中国高速鉄道は安いうえに乗り心地が良く、安全で、速度も世界一だと誇らしげに伝えた。記事によるとこの運賃の安さは、高速鉄道を動かすための「電力が安いこと」と関係しているという。時速350キロの高速鉄道の場合、1時間当たりに消費する電力は9600キロワットなので、1時間の電気代は約1万元(約15万3000円)で、他の経費を入れても2万元(約30万6000円)ほどで済むと説明している。

 記事は結論として、中国高速鉄道は圧倒的に「運賃が安くて効率が良く、海外からうらやましがられている」と主張。大抵の人が払える価格設定で、国民の財布に優しいと自画自賛した。

 確かに中国高速鉄道は海外と比べると運賃は非常に安い。しかし記事は、そのほとんどの路線で赤字になっていることには触れていない。営業距離と速度ばかりを強調し、債務と営業損失でも世界一であることには見て見ぬ振りをしているようだ。かといって、運賃を値上げすれば不満が噴出するのは必至であり、自慢にしてきたこの「低コスト」が仇となっているのは間違いないようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)