中国メディア・錦州新聞網は19日、米中両国の対立が深まる中で、日本企業が米中どちらの市場を取るかという「究極の選択」を迫られた場合に取り得る態度が、外国メディアの調査結果から明らかになったと報じた。

 記事は、今年に入って新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、米国政府が自国企業に対して中国から引き揚げて米国本土に戻り、国内の雇用を創出するよう呼びかけるとともに、政府が移転費用を拠出する意思も示していると紹介。日本もこれに倣うように、現在中国に生産拠点を持つ企業に対し、日本や他のアジア諸国への移転を呼びかけたとする一方で「多くの日本企業がこれを拒否している」と伝えた。

 その上で、英ロイターが近ごろ日本企業に対して実施した調査結果からは「日本企業の本音が見え隠れしている」とし、米中の対立が深まる中で米国、中国のいずれかの市場を選ぶことは難しいとの見解を大部分の日本企業が示す一方、「もしどうしても米中のいずれか一方を選ばなければならない」とした場合、調査に応じた62%の日本企業が中国ではなく米国市場を選ぶと回答したことを紹介している。

 記事は、2019年現在で中国に拠点を持つ日本企業は1万3685社あり、その多くがすでに中国市場に定着し、現地の消費者からも評価を得ているため、日本政府が資金を出して生産拠点の移転を呼びかけても実際に中国の拠点を畳む企業は決して多くないものの、「米中の対立に伴う市場リスクに耐えてまで中国市場に残るという姿勢ではないのだ」と評している。

 一方で、日本政府による生産拠点国内回帰の呼びかけについて「米中関係の緊迫化はあくまで要因の一つに過ぎない」とし、新型コロナの感染拡大でマスクや消毒液が不足したように、生産拠点を過度に中国に集中させることによって緊急事態に対処できなくなる状況を避ける狙いもあるとの見方を伝えた。さらに、ローエンドな製品を作る日本企業はすでに中国で競争力を失っており、アジアの他の市場に転戦する必要があるという要素についても言及した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)