中国のポータルサイト・百度に3日、近代中国の文豪・魯迅について「どうして日本人は魯迅のことが好きなのか」とする記事が掲載された。

 記事は、近代から現代に至るまで日本において魯迅が大いに親しまれていることを示す事象として、日本でも魯迅の随筆や小説の多くが集められた「魯迅全集」が出版されている点を挙げた。また、中国大陸よりも早い時期に「全集」が出版されたことにも触れている。

 次に、魯迅の代表作の1つである短編小説「故郷」が、半世紀以上の長きにわたって日本の中学校の国語教科書に採用され続けていることを挙げた。

 そのうえで、日本人が学校教科書の題材として取り上げるほど魯迅に親しみを持っている理由として、魯迅が日本に留学していた経歴を持つことに触れた。「魯迅は日本の侵略者を敵視していたが、一方で付き合いのあった日本人には非常に友好的だった。戦争と個人の生活を切り離して考えており、それだからこそ日本人は魯迅に対して嫌悪感を抱かないのかもしれない」と論じた。

 また、魯迅の作品自体が高い文学的価値を持っていることをもう1つの理由として挙げており「文化的な価値だけでなく、精神的な価値も持つ。魯迅の率直な物言い、事実をストレートに明らかにする精神は、確かに人びとが学ぶに値する点なのだ」と評している。

 中学の国語教科書を出版している会社の1つである光村図書によれば、魯迅の「故郷」は昭和41年度から教科書に収録されているという。教科書に採用される作品は年月の経過とともに入れ替わることが多いが、「故郷」は2世代、さらには3世代共通の「学校で学んだ記憶」として日本人の脳裏に刻み込まれているのである。(編集担当:今関忠馬)