中国は世界第2位の経済大国にもかかわらず、いまなお発展途上国を自称しており、10年近く前に国内総生産(GDP)で追い越された日本としては違和感を抱かざるを得ない人もいるだろう。中国メディアの百家号は7月29日、日本人は口には出さないが「中国はもう発展途上国ではないと思っている」と論じる記事を掲載した。

 記事はまず、「中国が世界からどう見られているか」について、極端な2つの見方に分かれていると主張した。中国を「貧しい国」だと思っている国と、「非常に強い国」だと思っている国の2種類だという。前者は発展途上国に多く、情報が少ないため貧しかったかつての中国をそのままイメージしているとした。後者は、主に中国が世界王者・米国の地位を狙っていると警戒する米国や日本が「中国は発展途上国を装っている」と見ていると主張した。

 では、中国の真の姿はどうなのだろう。記事は、経済では世界第2位、軍事では米ロに次ぐ世界3位、工業面では第5世代戦闘機である殲ー20や空母を開発できるほどの実力を持ち、しかも国連安保理常任理事国に先進国と並んで入れるほどだと紹介。新型コロナウイルスに対する対応でもその迅速さと国民が一致団結したおかげで先進国に負けない実力を示したと誇らしげに伝えた。しかし、それでも「総合的には先進国との間にはかなりの格差がある」と主張、中国はあくまでも発展途上国だと主張した。

 例えば、中国の一人当たりのGDPは米国の6分の1しかなく世界で66位、軍事面では空母を「わずか2隻」しか保有しておらず、米国の11隻とはかなりの差が付いている。しかも米国の空母は原子力空母である。後発だった工業面ではイノベーションもまだまだで、ローエンド、ミドルエンドにとどまり、科学技術の転化率は先進国の半分に過ぎないと「先進国と名乗るには不足している」と主張した。

 日本は「発展途上国」を自称する中国の実力とその思惑を警戒しているが、中国としても高く評価されていることに一種の危機感を抱いているのだろう。記事は、「日本の褒め殺しは危険」と主張している。確かに、中国は貧富の差の大きな国であり、都市部と農村部とでは同じ国とは思えないほどで、中国はその急速な発展でいびつさが目立っているのは間違いないだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)