米中対立が激化するなか、南シナ海における緊張が高まっている。ポンペオ米国務長官が中国の南シナ海において主張している領有権を「違法」であると主張したことについて、中国メディアの騰訊は28日、もし米中が南シナ海で衝突するとした場合、「米国の悪事に手を貸すのはどの国か」と主張する記事を掲載した。

 記事は、中国の南シナ海における領有権主張に対する米国側の見解は「極めて挑発的」と反発したうえで、米中関係の悪化を背景に南シナ海で米中が衝突するのではないかと懸念する人が増えていると紹介。また、米国が南シナ海に中国が建設した島を急襲するのではないかと報じるメディアまで存在するほどだと強調しつつ、これまで南シナ海問題に対して何ら態度を表明してこなかったオーストラリアはここにきて米国に追随する姿勢を見せていると指摘した。

 続けて、米国が南シナ海で行った軍事演習から分かるのは「南シナ海以外に存在する国のうち、米国の悪事に手を貸す可能性があるのは前述のオーストラリアと英国、インド、そして、日本である」と主張。まずオーストラリアは中国の南シナ海における領有権主張に反対する「航行の自由」作戦に参加している国であり、近年は米国との協調姿勢を強めていると論じた。また、英国も中国の華為技術(ファーウェイ)を5G通信網から排除すると発表したように、米国と歩調を合わせる国だと指摘、米国の同盟国として英国も「南シナ海の対立で米国の悪事に手を貸す可能性がある」と主張した。

 さらに記事は、日本は米国とオーストラリアとともに南シナ海から近いフィリピン海で軍事演習を行ったと伝えつつ、南シナ海における挑発の意図は明らかだと主張。「中国はここのところ釣魚島(日本名:尖閣諸島)海域における活動を活発化させており、これに日本は不満を抱いている」と主張したうえで、日本としては南シナ海の対立を激化させることで中国の尖閣諸島に対する注意やエネルギーを分散させることができると考えているに違いないと論じた。

 また、インドについても中国と領土をめぐる対立を抱えていることから、米国の南シナ海における「悪事」に手を貸す可能性があるとし、「中国はどの国が相手となろうとも、しっかりと準備を進めておく必要がある」と主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)