先日、スーパーコンピューター「富岳」で世界一を奪還した日本は、世界に認められた科学技術大国と言って良いだろう。中国メディアの網易は20日、日本が科学技術で発展してきたのは「逆転の発想」のおかげだと称賛する記事を掲載した。

 記事はまず、日本が2001年に「50年間で30人のノーベル賞受賞者を輩出すること」を目標にした時は、「誰もがあり得ないと思った」と指摘。しかし、その後日本は平均するとほぼ毎年1人の受賞者を輩出しており、目標達成は間違いなさそうだと伝えた。中国からすると日本は「1つの省よりも小さいくらい」なのに、なぜこれほど壮大な目標が達成可能なところまで来たのだろうか。

 それには遠回りにも見える「逆転の発想」があるとし、記事は3つの理由を紹介している。1つ目は「基礎教育」を重視していることだ。教育水準は全国統一で、全校生徒数人の小さな学校でさえ教師の質が低いわけではなく、公費でプールや体育館が用意されていると称賛。授業内容も、頭に詰め込むだけではなく、手を動かし、自然に触れることも教えていると指摘している。中国では考えられないことばかりだ。

 2つ目は「職業に貴賤がない」こと。職業による給料格差は大きくないので、日本人は心穏やかでいられると分析。そのため安心して子どもを育てたり、研究や学習に打ち込めるのだという。日本にも格差がないわけではないが、中国人は金儲けを非常に重視するため、あまり儲けにならない研究職には優秀な人材が集まりにくいのだろう。

 3つ目は、日本社会が「科学技術を高く評価し、長い目で見てくれる」こと。研究職に対する理解がある日本では、高額な世界最先端の機械や設備を購入しやすく、そのため「成果も出やすい」と指摘。だから日本にはノーベル賞受賞者が多いのだと感心しているようだ。

 記事ではこれら3つを「逆転の発想」としているが、実際のところ基本的な事ばかりなのではないだろうか。こうした基本がきちんとできていないからこそ、中国人には「逆転の発想」と感じるのかもしれない。50年で30人のノーベル賞受賞者という目標はまだ達成半ばではあるが、日本はきっと達成することができるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)