日本経営管理教育協会が見る中国 第629回 ――坂本晃

◆第12回1940年の東京は中止

 1868年、士農工商と鎖国をベースにした江戸時代に別れを告げ、明治維新は開国で開始された。産業革命を終えた西欧に追いつけ追い越せ、富国強兵、徴兵制度、総選挙をベースに産業の近代化を進む。

 日清、日露、第1次世界大戦に勝利、軍部の力も背景に、明治維新72年後、1940年に第12回夏季東京オリンピックを開催できるところまで、発展してきた。

 しかし、その3年前1937年7月7日に北京郊外で発生した盧溝橋事件から実質的な日中戦争に突入、全世界から選手を集めて行う東京オリンピックは中止に追い込まれた。

◆第18回1964年の東京は成功

 1941年12月8日に主にアメリカとの太平洋戦争が開戦したが、経済力の差はいかんともしがたく、約4年後1945年8月15日に全面降伏した。

 主にアメリカ主導で、戦後の荒廃した日本を立て直し、米ソの冷戦の中、西側として復興を果たし、11年後の1956年に「もはや戦後ではない」と当時の経済白書に記載できるところまでの経済状態になった。

 年平均10%以上の経済成長は高度経済成長と呼ばれるが、日本では1955年から1973年石油危機までが該当し、その中間の1964年に夏季東京オリンピックは決定され実行された。
 東海道新幹線の開通は、1964年10月10日の東京オリンピック開会10日前の同年10月1日に東京~新大阪間であった。またカラーテレビの実験放送も開始された。

 競技場、選手村、道路の建設などもこの期を目標に計画され、実行された。

 競技では、日本選手の金メダルは16個、アメリカ36個、ソ連30個に次ぐ第3位、女子バレーの活躍は話題となった。

◆第32回2020年の東京は1年延期

 前回第18回から56年後の2020年は東京で開催が予定され、それなりの準備が進められていたが、2019年秋に中国で発生した新型コロナウイルスCOVID-19が2020年に入り、世界的に蔓延、選手団などの派遣や受け入れが困難と判断され、とりあえず1年後の2021年7月23日開会の予定となっている。

 東京での開催は縁起が悪いと世界的な評判にならないことを願い、コロナの世界的な流行が収まり、平穏に開催されることを期待するばかりである。(写真は、改築前の国立競技場の掲示。提供:日本経営管理教育協会)