2015年に日本が受注を勝ち取ったインドの高速鉄道建設計画だが、ここにきて難航しているようだ。当初の計画である2023年の開業は、少なくとも5年は遅れる見通しだが、中国メディアの新浪は18日、インド高速鉄道は予算が大幅にオーバーしそうだとする記事を掲載した。

 この高速鉄道計画は、日本の新幹線方式を採用してインド西部の都市ムンバイーアーメダバード間約500キロを2時間あまりで結ぶというもので、最高時速は320キロになる予定だという。

 問題になっているのは「土地収用問題」だ。記事は、新型コロナウイルスの影響もあって土地収用が阻まれ、まだ6割しか進んでいないと指摘。土地所有者からの反発が強いので費用がかさんでいるとしている。それに加え「インドルピーと日本円の為替レート」も悪く、建設費用が大幅に上昇する可能性があるという。

 日本が提示した総事業費は1兆8000億円だが、2兆5000億円に跳ね上がるとの報道もある。記事は、日本側はすでにインドに対して好条件を出していると指摘。年利は0.1%、15年間据え置きで「普通なら30年のところ」50年かけて償還するというもので、事業費の約8割は政府開発援助(ODA)による円借款でまかなうことになっている。

 しかし記事は、インド側は土地収用問題が進まず事業費も膨らんでいることを理由に「車両をインド製にしてコストを下げたい」と希望していると伝えた。インドの高速鉄道計画は日本にとっては目玉となる海外輸出計画だが、問題は山積しているようだ。これまで日本と高速鉄道の受注合戦を繰り広げてきた中国としては、受注しなくて良かったと胸をなでおろしているのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)