1868年の明治維新によって近代化の道を歩み始めた日本は、その後日清戦争で腐敗と弱体化が進んでいたかつての大国・清を打ち負かした。中国のポータルサイト・百度に9日、江戸時代の時点ですでに清は日本に追い抜かされていたとする文章が掲載された。

 文章は、世界各国の文化文明の発展レベルを知るうえで大きな指標の一つに「識字率」があると紹介。現在中国の識字率はほぼ100%であるものの、中国の識字率が大きく高まったのは1949年の中華人民共和国建国後の「文盲一掃」運動によるものであり、それまでの識字率は非常に低かったと伝えた。

 そして、中国を含む各国の識字率が大きく高まったのは工業化時代に入って以降のことであり、商工業を発展させるうえで従事者が文字を理解すること不可欠であったため、産業革命に伴って急速に識字率が向上していったのだとしている。

 一方で、産業革命が起こる前から高い識字率を誇っていた「例外の国」として日本を挙げ、江戸時代末期にはすでに読み書きできる人が都市部を中心に多く存在したと紹介。その背景には、18世紀以降日本各地で発生した寺子屋の存在があると伝えた。

 寺子屋について文章は、庶民の子どもが教育を受ける民間施設であり、神職者や僧侶、地域の有識者などが運営を行ったと説明。決して高度な知識を教えた訳ではなく、いわゆる「読み書きそろばん」を教え、自分の名前を含めた文字の読み書きや実生活に関わる簡単な技能などを教授したとしている。

 文章は、江戸時代の日本で大規模な庶民教育が発達した背景として、社会の安定、商工業の発展があったと説明。「農民は文字の読み書きができる必要はない。しかし商工業にとっては重要だ。それゆえ、江戸時代の識字率の高さというのは当時の日本の商工業の発展ぶりや社会の活力を表すものであり、実際、このころの日本社会の発展レベルはすでに清王朝を超えていたのだ」と評するとともに、このような基盤があったからこそ、明治維新によって日本は急速な近代化、工業化に成功したのだと論じた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)