中国の自動車メディア・汽車頭条は8日、1980~90年代に黄金期を迎えた日本の自動車文化について紹介する記事を掲載した。

 記事は、中国の1980年代以降生まれの人びとが持つ自動車文化に対する知識は、日本のマンガ「頭文字D」から仕入れたものが多いと紹介したうえで、「『頭文字D』のような作品が生まれたのは、まさに日本にそのような自動車文化の雰囲気があったからだ。1980~90年代は、日本の自動車が最も魅力を持っていた時代なのである」と伝えた。

 そして、この時代に日本の自動車文化は黄金期を迎えると同時に、自動車が最も市民に近づいたとし、日本のメーカーは当時「性能を極致まで高めた、庶民のスポーツカー」を作るというシンプルかつ明確なコンセプトにて自動車の開発、改良を進めたと説明。三菱のランサーエボリューションやGTO、マツダのRX-7、日産のスカイラインGT-R、トヨタのスープラ、ホンダのシビックタイプRなど数々の名車が生み出されたとしている。

 さらに、この時代に生まれた高性能な「庶民的スポーツカー」は、ラリーレースで次々と欧州の名車を打ち負かし、欧州のスポーツカー神話を打ち破ったとも紹介した。

 また、高性能なスポーツカーの他にも、この時代の日本の自動車市場ではRV(レクリエーショナル・ビークル)車が流行したと伝え、このジャンルが約30年の時を経て現在の都市型SUV車につながっているのだとしている。

 記事は、バブル全盛期だった1980年代~90年代初期は、すべての日本人が経済のさらなる急発展を信じ、「いつかブレーキがかかったらどうするのか」ということを考えなかったと紹介。だからこそ「性能に執着し、それ以外の部分は考えない」という風潮が生まれ、そして日本車の最も輝かしい時代が作り上げられたのだとの考えを示した。

 しかし、限界まで膨らんだバブルはついに崩壊し、日本経済が低迷期に入ると、庶民的スポーツカーの生産は下火となり、自動車は「足替わりのツール」という考え方が強まって、省エネで実用的な自動車が多く開発されるようになったと説明。「依然として高い品質は保たれているものの、当時の車に比べて今の車は楽しみや情熱に欠けているのである」と評している。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)