中国メディア澎湃新聞は2日、「日本人はどうして家に入るのに靴を脱ぐ習慣があるのか」とする記事を掲載した。

 文章は、新型コロナウイルスの感染が欧米で急速に拡大した一方で日本では累計の感染者が2万人前後、死者も約1000人に留まっており、感染が比較的抑えられていると紹介。その理由の一つとして欧米メディアからは「日本人には玄関で靴を脱ぐ習慣があり、靴底に付着していたウイルスを家の中に入れずに済む」との見方が出ていることを伝えた。

 そして、日本では確かに家のほかお寺、会社のオフィス、旅館や料理店などでも靴を脱ぐことが当たり前になっているとしたうえで、その理由について分析している。

 理由としてまず最初に挙げたのは、日本人が持つ「境界線」の意識だ。文章は、「あらゆる物事にはみな『境界線』があり、やっていいことと悪いこと、入っていい場所と悪い場所がはっきり区切られている」という価値観が日本人にあると紹介。その例が神社の鳥居であり、お寺の山門であるとした。

 そのうえで、古くより境界線の外にあるものは汚れていると考えられ、軽々しく中に入れることは忌み嫌われてきたとし、現在でも靴を脱ぐことにより内と外が明確に分け隔てられているのだと説明。また、日本はもとより雨が多い気候風土であり、雨が降れば履き物が汚れやすかったため、汚れを屋内に持ち込まないようにするために玄関で靴を脱ぐという実用的な要因もあったと伝えた。

 文章はさらに、「内」と「外」という考え方は生と死を隔てる意味合いも持っているとし「強烈な生死観を伴う『境界線』という伝統的な意識を持つ日本人は、特に教育をしなくても半ば本能的に内と外を明確に分ける行動が習慣化するのである」と論じている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)