著しい経済成長を実現した中国だが、地域ごとの経済格差が極めて大きく、都市部では農民工と呼ばれる出稼ぎ労働者の姿を見ることは当たり前のことだ。多くの農民工は都市部でも貧しい生活を強いられており、一目で農民工であることが分かる身なりの人も少なからず存在する。

 一方、日本では中国の農民工のような「出稼ぎ労働者」の姿を見かけることはないが、そのことに多くの中国人は驚くという。中国メディアの百家号はこのほど、日本の都市部で「出稼ぎ労働者を見かけない」理由を分析する記事を掲載した。

 中国では農村部よりも都市部のほうが経済的に豊かであることが一般的だが、記事は、日本では「田舎であっても都市部と変わらない豊かさが見られる」と伝え、それは「日本には発達した農業があるからではないか」と分析した。確かに中国では農業だけでは食べていけない農村は多い。

 また、日本では農家に対して政府からさまざまな援助があるため、「農業が発展し、農業だけでも生計が立てられる」と分析。さらに、日本では田舎でも都市部でも全く変わらない「医療」や「行政サービス」、そして「教育」を受けることができることも、都市部と農村の格差が小さい理由だと論じた。

 記事は「日本には農民工のような出稼ぎ労働者がいない」と主張しているが、実際には日本だって都市部には地方出身者が数多く存在する。だが、中国と日本で大きく違うのは、日本では地方から都市部に移り住んだ人も「もともと都市部で生まれた人と同じ社会福祉や公共サービスを受けられる」ということであり、なんの問題もなく都市部の生活に馴染むことができるということだろう。

 中国では日本のように戸籍を移すことは非常に難しく、農村戸籍の人は都市戸籍を持つ人と同じ公共サービスを受けることができず、子どもも都市部の学校に通えないなどの「戸籍格差」が存在すると言われている。また農民工の人が身なりなどで農村出身者であることが分かることがあるのは、安い賃金で重労働に従事している人も多く、都市部でも貧しい生活を強いられているからと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)