日本は新型コロナウイルス感染が欧米などのように拡大しなかったことから世界から注目され、日本人は「マスクをする習慣があったからではないか」との見方もあるようだ。中国メディアの澎湃新聞は22日、マスクの着用が日本で定着した経緯について紹介する記事を掲載した。

 実際、日本では新型コロナ発生前からマスクを着用する人が多かった。記事は、日本人のマスク好きは今回の伝染病対策として大いに役立ったと称賛。海外からは「さすが衛生観念の高い先進国だ」と称賛されているが、日本人のマスク好きは衛生観念とは関係がないと主張している。

 そのうえで、日本でマスクの習慣が定着した経緯について紹介。日本では100年以上前にある軍医がその必要性を説いて広めたのだという。これは、明治時代に陸軍軍医総監だった松本良順氏(後に順と改名)のことを指しているようだ。松本氏は牛乳や温泉の普及にも貢献したと言われている。 

 しかし、当時の日本では主にマスクは石炭採掘現場で粉じんを防ぐのが目的で、一般市民には浸透していなかったようだ。記事は、国民にマスクが広まったのは大正時代のスペイン風邪がきっかけだったと紹介。マスクを付けて夫を看病する妻に向けて、「マスクを付けないのは命知らず」といったシンプルで荒っぽいキャッチコピーの広告を出したところ、順調に広まりスペイン風邪が猛威を振るった期間にマスクが習慣付いたと紹介している。

 日本は今では、秋冬にはインフルエンザ予防、春には花粉症にと、ほぼ一年中マスク姿の人を見かける。コロナ以前からマスクの着用がこれほど定着していた国はほとんどないのではないだろうか。記事は結論として、「日本人がマスクをするのはきれい好きだからではなく、きっかけがあったから」だと論じた。

 いずれにしても、マスク着用の習慣があった日本では新型コロナがそれほど大規模に広まらなかったというのは偶然ではないだろう。しかし、暑くなってきたこともあって日本でも中国でもマスクを着用しない人が増えてきている。マスクが感染拡大防止に有効であることはWHOも認めており、第2波に備えて警戒を緩めずマスク着用を続けていきたいところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)