「飛行機と高速鉄道の空間を埋める」として中国が推し進めている高速リニアモーターカー。時速600キロでの運行を目指し、2019年には試作車両が発表されていたが、その後の情報がなかなか出ていなかった。しかしこのほど、ようやく試験を始めたようだ。

 中国メディアの今日頭条は21日、中国が開発するリニアモーターカーのテスト車両の試験走行が行われたことを伝える記事を掲載した。「中国の高速リニア交通システムの研究開発において重要なブレークスルーとなった」と誇らしげに伝えている。

 記事によると、今回の試験ではシステムの調整が行われ、各種動作状況のなかで運行試験を実施したという。車両の開発を行っている企業の責任者によると、「運行状況は良好」で、鍵となる技術指標は基準に達したと述べている。

 開発企業は、今回の試験走行の成功で「静態から動態での運行というブレークスルーを実現することができた」と自画自賛。大量のデータを取得することができ、高速リニアシステム及び基幹部品の性能についての初期の検証ができたという。今後の高速リニア車両の研究開発に、重要な技術サポートを提供してくれるはずだと期待を示している。

 記事は、2016年に7月にプロジェクトが始動して以来、プロジェクトチームは高速リニアの核心的な技術突破を果たし、試験車両の開発に成功し、静態試験から走行試験へと進むことができたと称賛。2020年末にもテスト車両がラインオフする予定だと伝えた。

 記事を見ると、中国の高速リニア計画も着実に進んでいるようだが、今回の試験走行で、いったい時速何キロでどれほどの距離を走行したのかは伝えられていない。この点、日本は山梨リニア実験線で時速603キロという記録をすでに出しており、時速500キロで運行予定の中央新幹線もすでに建設が始まっている。高速リニアの分野においては日本が1歩どころか2歩も3歩も先行していると言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)