総営業距離などで世界一を誇り、中国経済を活性化させてきた中国高速鉄道。全省が高速鉄道でつながった今、中国が力を入れているのはリニアモーターカーだという。中国メディアの騰訊網はこのほど、中国がいかにリニア建設を重視しているか紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、リニア建設の歴史を紹介。世界で最初に開発したのはドイツで、日米が後に続いた。中国は、2004年に上海トランスラピッドの商業運行を開始させたが、すべてドイツの技術を購入して建設したもので、のちに中国が独自開発したリニアも時速100キロとかなり遅かったと伝えている。

 記事は、高速鉄道でも中国の経験は浅いと指摘。2008年に開通した北京市と上海市を結ぶ京滬高速鉄道が初めてであり、10年あまり前に過ぎない。しかし、「その後の躍進劇がすごかった」と自画自賛。今では総営業距離で世界一となり、次世代の乗り物であるリニアには、速度でも、環境保護の観点からも、燃費、静かさ、安全性などで期待がかかると持ち上げている。

 記事によると、現在建設中のリニアは2つあり、他に計画中のリニアも9つあるという。そのうち3つは平均時速が600キロになる見込みで、「今の高速鉄道の倍」の速さで移動できると期待を示した。このまま建設ラッシュが続けば、全国の主要都市がリニア鉄道で結ばれ「もう飛行機は必要なくなるかもしれない」とまで豪語している。

 中国の高速鉄道やリニア建設への意欲には強いものがある。そのおかげで経済が潤ったのは間違いないが、すでに全国をつないだ高速鉄道があるにも関わらず、巨額の資金を投じてリニアを建設する必要性には中国国民からも疑問の声が出ているのも確かで、最近最高速度を落として運行している上海トランスラピッドも本当に必要だったのか疑問視されている。

 そもそも現段階では営業運転している自主開発のリニアは最高でも時速120キロにすぎず、時速600キロのリニアを目指すというところにも無理があると言えるのではないだろうか。この点、すでに建設を始めている日本の方がずっと先を行っていることは間違いないだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)