抗日ドラマが毎日のように放送されている中国。これまで様々な抗日ドラマが大量生産されたため低品質なものも多く、日本ではむしろ突っ込みどころ満載のコメディ扱いで紹介されていたことさえある。一方、日本が制作する日中戦争を題材にしたドラマは全く性質が異なっているようだ。中国メディアの百家号は14日、「日中の抗日ドラマを比較してみた」と題する記事を掲載した。日本の抗日ドラマは、切り口が全く違うと紹介している。

 記事はまず、中国の抗日ドラマの影響について指摘。小さな子どもも抗日ドラマのまね事をして日本兵を攻撃する遊びをするほどで、日本兵が簡単に負けるのがお決まりのパターンになっていると紹介。さらに中国の抗日ドラマにはおかしな場面が多いとし、たとえば中国兵が素手で日本兵を切り裂くシーンや、中華まんを一口食べて吐き出すと爆弾になるシーンがあったり、相手の銃に「弾が入っていないことに賭ける」と言うと必ず無傷だったりなど、あまりに描写がおかしいため中国国内からも突っ込まれているとした。

 では、日本で制作された日中戦争を題材にしたドラマはどうなのだろうか。記事は、第二次世界大戦中に戦場に赴いた従軍看護婦を主人公にしたあるドラマを紹介。記事は「良心的な作品」だとしている。日本軍を極悪非道でまぬけで最後には必ず負ける役として描く中国の抗日ドラマとは対照的で、中国軍が日本捕虜を平等に扱う場面や、主人公が中国軍の手当てをするシーンからは「共産主義を学べる」と、教育的な作品でさえあると称賛した。

 結論として記事は、日本の作品は民族感情を排除した「史実に基づく」もので、「博愛」を題材にしていると紹介。その点、中国は憎しみを煽るばかりか「戦争を面白おかしく」描いていると不満を示し、戦争を経験していない世代に誤った印象を与えかねないと批判している。

 これまでは抗日ドラマを見て、日本や日本人に対してそのまま間違った印象を持って育った中国人は多かったが、今では情報も増え日本に対して正しい理解が広まっている。中国も今までのような滑稽で奇抜な抗日ドラマではなく、史実に基づいた作品の制作が求められるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)