中国は月面着陸に成功した数少ない国の1つだ。月探査では米国や旧ソ連に出遅れこそしたものの、月の裏側に着陸したのは中国の無人探査機「嫦娥4号」が初めてだ。中国メディアの捜狐は14日、日本がインドと共同で月の南極を探査しようとしている計画について紹介し、「高速鉄道に引き続き、同じ轍を踏むつもりか」と日本に警告する記事を掲載した。

 記事は、この計画は、「中国の成功を好ましく思わない」インドが画策したと主張。2023年に日印が月探査機を打ち上げ、月の南極に着陸して水資源の探査を行うというもので、着陸機をインドが担当し、打ち上げロケットと月面探査車を日本側が開発する計画となっている。月の南極域には、水が氷となって集積している可能性があるとされている。

 記事は、日本はインドの高速鉄道でも痛い目を見ているのに「また大穴に落ちるつもりか」と日本がむざむざ失敗しようとしていると主張。日本はインドの高速鉄道建設計画を受注したが、予定されていた2023年の開業は5年程度遅らせることになりそうだと報道されている。この主な原因はインド側にあるようだが、工期の遅れは日本の技術の問題ではないかと考えるインド人が少なくないと指摘している。

 このため、今回の日印月面着陸計画も「再び同じ轍を踏む」ことになると記事は警告。もし失敗したら、「やはり日本の技術に問題がある」ということになり、成功したらインドが着陸機を担当しているため「インドの技術は素晴らしい」ということになり、いずれにしても日本にメリットはあまりないと論じた。

 インドは2019年、打ち上げた月探査機があと一歩のところで着陸に失敗したため、記事の懸念は理解できるが、インドは今年にも再び月面着陸を目指す方針であり、前回の失敗から改良も加えられている。日本としても2023年の共同月面探査計画に向けて、ぜひとも今年は成功して経験を積んでもらいたい考えのはずだ。いずれにしても高速鉄道と月面探査は別次元のものであり、記事が主張するような「同じ轍を踏む」ということにはならないのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)