中国人が国家を代表する「名刺」となったと自負する中国高速鉄道。もともとは日本など外国の技術を導入したものだが、いまや多くの世界一を記録したとして中国人の誇りになっている。しかし、中国メディアの快資訊はこのほど、「中国高速鉄道は本当に日本を追い越したのか」と疑問を呈する記事を掲載した。

 記事はまず、中国高速鉄道を「強者への道を歩んでいる」と自画自賛する一方、新幹線を超えて「圧勝」しているのかというと、そうでもないと論じた。確かに営業距離と営業速度や高原・寒冷地など特殊な環境下での建設経験などでは日本に「圧勝」しているものの、3つの点で日本に完敗していると認めている。
 
 その1つは「利便性や運行能力」だ。日本の新幹線は、中国高速鉄道とは違って駅が都市の中心部にあるので、他の交通機関への乗り換えもスムーズで、「玄関を出てから目的地に到着するまで」を比べると日本の新幹線の圧勝だと称賛。それに、時間に正確なのも有名で、「新幹線の時間に時計を合わせる」笑い話もあるほどだとした。

 2つ目は「悪天候に対する対処や災害後の復旧」でも新幹線の圧勝だという。日本は地震など災害の多い国なので、地震の揺れを感知すると列車を緊急停止させる「地震防災システム」があり、悪天候の際には完全に運転を見合わせる代わりに減速させるなど調整しながら運転すると紹介。中国は、台風などの際にはあらかじめ完全に運転を停止させておき、しかもなかなか再開させないので大勢が影響を受けると伝えたが、実際に台風だけでなく局地的な激しい雷雨でもすぐにストップしてしまうので不便な面もある。

 そして3つ目には、利用者が最も格差を痛感するという「駅弁」を指摘。日本の駅弁は美しくて味もおいしく栄養も考えられていて、各停車駅の地元名産物を使用するなどこだわりも強い。最近では中国もあきらめたらしく駅へのデリバリーを認める方向で利用者の不満をそらしている。

 中国では、自国の高速鉄道の発展を誇りながらも、日本の新幹線を尊敬する気持ちも持ち合わせているようだ。それは逆に、部分的とはいえ「日本に圧勝」している点があるという自負が、中国人の心にゆとりを与えているのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)