2015年に中国やフランスとの受注競争の末、日本が受注を勝ち取ったインドの高速鉄道計画。中国からは恨み節も聞かれたが、中国メディアの百家号は6日、この計画が思うように進んでいないことで「日本は後悔している」とする記事を掲載した。中国としては、「インドが断ってくれてラッキー」だったとしている。

 記事はまず、日本がいかにこのプロジェクトを勝ち取りたいと思っていたかを紹介。インドに円借款を供与したうえ、償還期間50年、利子率年0.1%という破格の条件を出してようやく受注したものの、2023年の開業予定には間に合いそうもなく、「日本が喜んだのも束の間」で、今では一転して「後悔している」と主張している。

 ではなぜ計画が進まないのだろうか。記事は主に「土地収用問題」に原因があると分析。土地収用が遅々として進まないのには2つの理由があると指摘している。1つ目は「農業地の取得が難しいこと」。農業国のインドでは、先祖代々伝わる土地は生活の基盤であるため、土地の売却に同意しない人が多いと主張。そのうえ、インドの土地の多くは大地主が所有しているため、そこで働く農家は土地を失えば生活が成り立たず、しかも保証金が受けられないため、猛烈に反対していると伝えている。

 もう1つの問題は、「線路敷設予定地に寺院がある」ことだ。インドには寺院が多くどうしても線路にぶつかってしまうが、宗教心の強いインド人にとって、寺の立ち退きは譲れない問題だという。インド人にとっては「寺がなくなるのは許せない」ので、お金で単純に解決できる問題ではないとしている。

 他にも理由はあるのだろうが、記事は「これからさらに日本は泥沼にはまっていく」との見通しを伝えた。日本人は普段抜け目がないのに、今回だけは失敗だったと断言し、「断られた」中国はむしろラッキーだったと「日本の不遇」を嬉々として伝えている。中国としては、計画が進まなければ進まないほど気分が良いのかもしれないが、日本としてはそれでも着実に計画を進めていくだけだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)