訪日旅行者の増加などにより、中国では日本への正しい理解が広まり、偏見もある程度は是正されたと言って良いだろう。実際のところ、日本へ行ったことがなくても中国国内で日本に対する見方を変えることもできるようだ。中国メディアの今日頭条は2日、日本に対する偏見の塊だった中国人女性の手記として、「中国の日本料理店に入ったら考えが変わった」と紹介する記事を掲載した。

 記事の中国人筆者は、これまでかなりの反日派で、日本料理店が多い上海に住んで20年になるのに、日本料理店を一度も訪れたことがなかったそうだ。しかし、日本の良さを紹介する日本旅行記を読んで気持ちが変わり、家族3人で初めて日本料理店に足を踏み入れたところ、「これまで日本を嫌悪していたのが恥ずかしくなるほど」見方が変わったと紹介している。

 日本に来て日本を見直したという中国人は多いが、中国にある日本料理店も日本への理解を変えてくれるようだ。筆者は店に足を踏み入れた瞬間から、好感しかなかったと伝えている。静かな店内にレトロでおしゃれな内装など、「居心地の良い空間」を感じたという。さらに、日本料理には少しずつたくさんの種類を食べられる利点があり、食べ物を無駄にしない日本人の良い習慣も感じたと感心している。

 中国の料理店では、家族で入店すると大皿でいくつかの料理を注文し、みんなで取り分けるシステムが多い。筆者の家族は3人で、色々食べたくて4-5皿頼むとどうしても残ってしまうそうだ。持ち帰っても残り物を後で食べる気にはなれず、持ち帰らないのも罪悪感があると不満を伝えているが、中国では残り物に細菌が繁殖すると気にする人が多く、冷めたものを温めて食べることにも抵抗のある人が多い。

 その点、小さな皿をたくさん並べて少しずついろいろ食べられる和食は小食の筆者にはぴったりだったそうだ。皿の形や色、デザインもそれぞれ違っていて楽しく、料理の盛り付けも美しかったと称賛。一品ごとの単価も安く、普通なら4-5皿分の料金で14皿も注文できたと喜んでいる。

 大の日本嫌いだった女性が、これほど日本料理を気に入り、日本人の文化・習慣に好感を持つというのは、意外なものだ。記事の中国人筆者の夫は、妻のあまりの喜びように「夏休みに日本に連れて行って、本物の日本を体験させてあげたい」と提案してくれたそうだ。ただそのためには、新型コロナウイルスが収束して移動が自由になるのを待つ必要がありそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)